ホームページ制作

選択肢を削るとネットショップのコンバージョンは向上する【事例有】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
選択肢を削るとネットショップのコンバージョンは上がる

ネットショップ 制作を検討されているお客様にお会いすると

「ページを追加したい」「機能を追加したい」

という回答をされる方がいらっしゃいます。

もちろん必要な情報は掲載すべきで、必要な機能は追加すべきです。

 

しかし、「情報を削りたい」という回答はなかなか出てきません。

 

この「機能を追加する」という発想は日本人特有の行動様式です。

日本人は元々多機能化をすることで、経済が成長してきました。

電化製品がいい例ですが、こんな機能いるのか?って機能までついていることが多いのではないでしょうか?

 

でも皆さん考えてください。

電子レンジの「便利機能」と呼ばれる機能ですが、果たして何パーセントくらい使っていますか?

我が家では温める機能、解凍、オーブン以外の機能を使ったことがありません。

 

実はホームページでも同じ現象が起こっています。

多くの情報や機能が実装されているにも関わらず、実際に閲覧されたり使われたりしている部分は全体の数パーセント。

 

iphoneに代表されるように、今世の中はシンプル化の流れにあります。

シンプルであることが美しく、シンプルであることがユーザビリティが高いという流れ。

実際にiphoneユーザは最初はデザインや流行によって手にしたのかもしれませんが、iphoneから離脱してandroidに乗り換えるユーザは極少数です。

つまり引き続き使い続けたいと考えているのです。

 

今回はその流れに準じて

追加ではなく削除することによってコンバージョン率が向上した例を紹介します。

 

アパレルネットショップの例

このショップは「リニューアル後、売上が下がったから相談に乗ってくれ」という依頼でした。

リニューアル前との比較で6割減、40%ほどの売上になったとのことです。

 

中々パンチの効いた落ち幅だったので、当初はリニューアルによるアクセス低下を疑いました。

リニューアルによって検索エンジンの表示順位を落とされたのではないかと。

しかし、リニューアル前とリニューアル後ではアクセス数は変わらず獲得できています。

明らかに変化があるのは

「Tシャツ、ボトムスといった商品カテゴリページ」のPV数が著しく減っているということです。

 

ショップ管理者さんやリニューアルを実施した制作会社さんに色々確認していったところ判明した変更点は以下。

 

リニューアル前までは、「商品カテゴリ」しか選択肢が無かったので、ユーザビリティを向上させるために「商品カテゴリ、価格から探す、カラーから探す、ランキングから探す、新着商品から探す」の5つに選択肢を増やした。

とのことです。

 

まぁ「選択肢が増える=選ぶ楽しみが増える」と考えればいいのかもしれません。

しかし、「価格から探す」の5,000円~9,999円をクリックするとTシャツもボトムスも対象価格内の全商品が表示されます。

これを使いやすいと言う人は「5,000円~9,999円のお金を使いたい!」って人だけです。

カラー、ランキングもこの現象が発生しており、これらの選択肢は「ない方が売上に貢献する選択肢」です。

 

ページのデザインから読み解くと、特にランキングへの導線が積極的になっており、ユーザがランキング、新着商品に大きく流れ、メインの商品カテゴリのPVが大きく落ちたことで、ユーザビリティが下がり売り上げが落ち込んだと推測できます。

 

よくよく聞くとあまりネットショップの制作をしていない制作会社だったようですが、他のネットショップの表層だけ軽く確認してマネたりするとこんな現象は起こりえます。

ただ、商品詳細のデザインは画像が大きくなり、その他のカラーへの導線も見やすくなっていたので、丸ごと戻すのではなく、ベースのデザインはそのままに、選択肢を商品カテゴリのみに変更しました。

 

2ヶ月後には売上はリカバリーに成功し、リニューアル前の120%前後に向上しました。

選択肢を減らす(元に戻す)だけで、売上には大きく影響します。

あなたのネットショップには足を引っ張る不要な選択肢はないでしょうか?

 

 

中古カメラネットショップの例

このネットショップは今は珍しいフィルムカメラに特化したネットショップです。

ショップオーナー自身もカメラ好きで、フィルムカメラの良さを広く啓蒙したいという熱い想いを持っていました。

熱い想いはネットショップには結構重要です。

売れているネットショップの条件の一つに

本当に良いものだと信じているオーナーさんであるか否かが挙げられるかと思います。

 

ただ、このネットショップは売れていませんでした。

アクセスは月間8,000アクセスとそこそこあるにも関わらず、売り上げは10万未満。

2つ売れるか売れないかレベルです。

 

原因究明までそれほど時間はかかりませんでした。

理由はフィルムカメラ初心者向けのコンテンツが多すぎて、商品にたどり着くまで何クリックも強要するからです。

オーナーさんの「良さをわかった上で購入してほしい」という想いが強すぎる。

そして、購入者のほとんどはマニアと呼ばれるレベルの方で、初心者向けコンテンツには見向きもしない。

「初めてのフィルムカメラ」「フィルムカメラの選び方」等々、そんなことはわかっている人が大半です。

 

アクセス解析とgoogle search consoleから読み解くと、初心者向けのコンテンツは滞在時間が極端に短く、流入キーワードは「nikon FM2」といった商品名直接の指名買い客です。

 

そんなお客さん層に初心者向けを提案しても釈迦に説法の如く刺さりません。

 

そこで説得にはとても時間がかかりましたが、初心者向けコンテンツは全て削除しました。

その代わり、初心者向けのblogを別に作成し、オーナーさんの啓蒙したい想いはそこで語っていただく形を取ることに。

 

半年後には売り上げは1200%オーバー。

1年後には2000%近い売り上げを記録します。

半年後は既存来訪層(マニア)が購入するようになり、1年後にはオーナーさんの想いに賛同した初心者層の購入が増えます。

半年を過ぎたあたりから商品の仕入れが間に合わないケースが増え、仕入れルートさえもう少し準備できていればもっと大きな売り上げを記録できていたと考えられます。

 

まとめ

このように、ネットショップの売り上げを左右するのは何も使いやすい機能や親切な説明だけではありません。

売り上げに必要ない機能やページの削除だけでネットショップ内のユーザの動きをコントロールすることができ、コンバージョンに繋がるケースも多く見受けられます。

 

売り上げが上手く上がらないネットショップオーナーさんは「削る」という考えを持ってみても良いのではないでしょうか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
hiroshioda