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今回はネガティブな「売れないネットショップの3つの法則」です。
皆さんが知りたいのは「売れる法則」だということはわかっているのですが、「売れる法則」はありません。
「アクセス数を増やす」
「直帰率を下げる」
「回遊率を上げる」
「コンバージョン率を上げる」
上記に挙げるようなことは当然売るためには必要ですが、ネットショップによってウイークポイントは様々なので、「○○をやれば売れる!」というスペシャルな回答はありません。
しかし、いくつか運用していく中で、その逆の「売れない法則」はわかってきたので、3つにまとめてご紹介します。
今回はアクセス数とかコンバージョン率といったそういう実務的なことではなく、概念や考え方について論述します。
もしあなたがネットショップオーナーで、売上に苦しんでいるようであれば、下記に当てはまっていないかチェックしてみてください。
売れない方が当たり前?
今回の「売れない」という基準は目標値が数百、数千万単位ではなく、数十万すら売れていない状態を対象とします。
よく大手ショッピングモールの全体売上の8割はたった1割のショップが作っているなんて言われてたりしますが、売れてない方が圧倒的多数派なわけですから、「ネットショップは運営しているけど、売れない・・」と嘆くオーナーさんは多いはずです。
かといって、「じゃあ諦める」というのも違いますよね。売れてるネットショップはあるわけですから。
では売れない理由は何なのか?売れてるネットショップと売れないネットショップの違いは何なのか?
その辺を3つの法則で検証していきます。
【法則その1】ネットだから売れるという考えを持っている
多くのネットショップを運用してきましたが、ネットショップも商いの1つの方法でしかありません。
実店舗で売れないけど、ネットなら売れるかも。。
競合他社がネットで売れてるらしいから、うちでも売れる!
実店舗の販売状況にもよりますが、ユーザーニーズのない商品はネットだろうと売れません。
ネットは別に魔法でもなんでもありません。実店舗と比べると確かに全国展開できるメリットは含んでいますが、初期に来訪して貰えるユーザー数はまともな繁華街に出店する実店舗に比べると極小数でしょう。
重要なのは「ネットの特性を活かせば売れる」という道筋が見えているかどうかです。
そのネットの特性を活かした例としては
ビックサイズ専門のアパレルショップ
こちらは大手カタログ通販サイトで運用していた頃の事例ですが、大きなサイズといってもLLとかのレベルではなく、10Lとかそのレベルの大きなサイズです。
これらの商品がなぜ売れるか?というと、近くにそんなサイズの商品が売っていないからです。
また、購入ユーザーへの聞き取り調査から汲み取れたのは「買いに行くのが恥ずかしい」です。
まさしくネットの特性を活かした例と言えます。
しかし、これらの商品は実店舗では売れないのでしょうか?
実際にこのアパレルショップはネットショップから実店舗展開しましたが、実店舗でも売れています。
「買いに行くのが恥ずかしい」というネットで仕入れた聞き取り調査を活かして、クローズな店構えになっています。
ここで言えるのは「ネットだから売れる」ではなく「ネットショップの方が売れる」商品属性であったということです。
ネットという市場に対して根拠付けがしっかりされているかどうか?
もし今その根拠付けが無い、もしくは弱いのであれば、改めて考える機会を設けてはどうでしょうか?
【法則その2】誰に売るのか?が明確でない
商売の基本として、誰に何をどのように売るのか?は重要な要素です。
しかし、多くの売れていないネットショップはここが曖昧です。
誰に何をどのように訴求するのか?
そうすることでコンセプトが生まれます。
「身体が大きな人は売ってる服が少ない」
「でも大きな人だってオシャレしたいはず」
「そこにニーズがあるのでは?」
「では、その専門店(専用ブランド)として出店しよう」
どのようなネットショップのデザインにすればいいのか?使う画像素材は?今後の商品開発は?なんてことが見えてくるはずです。
そこが無いままにネットショップを運営していても、誰にも刺さらない店構えとなってしまうことでしょう。
今、もしそのターゲット設定とコンセプトが無いようであれば、細かすぎるほど、誰に、何を、どのように売るのか?を設定し、その人物像に刺さるネットショップ作りに切り替えた方が賢明ではないでしょうか。
【法則その3】ネットショップもしくは商品に興味がない
結構多いことなんですが、
「ネットショップオーナー自身がネットで物を購入したことが無い」
「担当者に任せきりで自社ネットショップに興味が無い(長らく見てすらいない)」
「売れそうだったから仕入れたけど、この商品には興味がない」
上記のようなネットショップオーナーになっていないでしょうか?
もちろんオーナーさんに日々のネットショップ運営におけるタスクを課すことは違うと思うんですが、売上結果のみを確認するオーナーさんで売れてるネットショップを私は知りません。
また、様々な事業に手を出すオーナーさんにありがちなのが、「売れそうだったからネット販売」です。
売れそうという基準は様々なので、そこはつつきませんが、メリット、市場ニーズ等々を理解していない担当者さんに任せても売れません。
私は売れるネットショップオーナーの最低条件は
「この商品を本当にいいと思っている」
「自社のネットショップに興味がある」
上記2点にあると感じています。
なので、デザインの際にはターゲットに対しての見せ方も重要ですが、オーナーさんの好みもヒアリングします。
オーナーさんが「イマイチ好きじゃないデザインだなぁ」となると、日に日に興味が薄れていってしまうからです。
この記事をご覧の方がご担当者さんなのかオーナーさんなのかまではわかりませんが、もし社内的に上記のような現象に陥っているようであれば、まずは興味を持って取り組むことが必要です。
いきなり担当者に任命されたネットショップ担当者さんのモチベーションはオーナーさんが思っている以上に低いです。
「言われたからネットショップ作るんです」感がすごい。
「この商品すごい素晴らしいんですけど、ネットではまだ火がついてないんです。どうすればお客さんにわかってもらえますかね?」という感覚をオーナーさんと担当者さんで共有されていない限りは売れるネットショップにはならないと感じています。
まとめ
ネットショップで売り上げを拡大することは実店舗の売上拡大と等しく大変です。
今、ネットショップの売り上げが伸び悩んでいるようであれば、当然競合他社以上に頑張らなければいけないわけで、それには時間とコストを要します。
「ネットだから売れる」「ぼんやりとネットショップを運用している」「興味ないけど、数字は上げたい」これでは広告でアクセス数増やしたところで厳しいかもしれません。
ネットショップ失敗の多くは方法論ではなく、関わり方にあるので、テクニックやノウハウに振り回される前に、考え方や理念を見直してみてはいかがでしょうか?
弊社ではペルソナの構築、コンセプト設計から、それらを具現化するデザイン制作、その後の運用サポートを一気通貫でご提案しています。
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