
「ヒートマップってスクロール状況がわかるだけでしょ?」
結構そう思っている方が多い印象があります。
実はヒートマップで把握できる情報はスクロールだけではありません。
クリック率・デッドクリック・クリックエリアなど、ユーザーの行動を多角的に把握できるツールです。
この記事ではMicrosoft Clarityを例に、ヒートマップでわかることと実際の改善事例をご紹介します。
ヒートマップでわかること4つ(Microsoft Clarity)
ヒートマップはツールにもよりますが、記述の通りスクロール深度がわかるだけではありません。
実際にはそれ以外にも多くの情報を把握することができ、サイト改善に役立てることができるツールです。
ここでは無料ツールのMicrosoft Clarityを例に以下の「4つのわかること」を紹介します。
① スクロール深度
ページのどこまで読まれているかを視覚的に確認できます。
「大事な情報を下の方に置いていたが、実はほとんど読まれていなかった」
「なぜこの辺から読まれなくなっているか?」という発見につながります。
② クリック率
ページ上のどの要素がどれくらいクリックされているかを把握できます。
「このボタンは押されていると思っていたが、実はほとんどクリックされていなかった」という気づきを得られます。
逆に「この箇所がこんなに押されているのか」という予想外の発見もあります。
③ デッドクリック(実は一番改善に役立つポイント!)
クリックできない箇所をユーザーがクリックしようとしている行動を検出できます。
「ユーザーがクリックできると思っているのにクリックできない」という状態は、ユーザーにストレスを与え離脱につながります。
デッドクリックが多い箇所はUI改善の優先度が高いと判断できます。
④ クリックエリア
ボタンやリンクのクリック可能な範囲が適切かどうかを確認できます。
デザイン上はクリックできそうに見えても、実際のクリックエリアが狭くなっているケースが意外と多くあります。
なぜMicrosoft Clarityがおすすめか
ヒートマップツールは有料のものも多い中、Microsoft Clarityは無料で利用できます。
SIBLABでも多くのクライアントサイトへの導入を推奨しています。
無料で使える
基本機能がすべて無料で利用できます。
ページ数やセッション数の制限もなく、中小企業でも導入しやすいのが大きなメリットです。
GA4との連携が可能
ClarityとGA4を連携させると、GA4のセグメントでフィルタリングしながらヒートマップを確認できます。「検索流入のユーザーだけのヒートマップ」「コンバージョンしたユーザーだけのヒートマップ」といった絞り込みが可能になり、分析の精度が上がります。
セッション録画機能もある
ヒートマップだけでなく、実際のユーザーの操作をセッション単位で録画・再生できる機能もあります。「なぜそこをクリックしたのか」という文脈を動画で確認できるため、ヒートマップだけではわからない行動の意図を把握しやすくなります。
実例から見る改善効果
ここではSIBLABが支援したクライアントの実例をご紹介します。
実例①:ECサイト商品詳細ページ(スクロール深度の活用)
あるECサイトの商品詳細ページで、スクロール深度を確認したところ、特定の箇所で急激にスクロールが落ちるポイントを発見しました。
その箇所に「商品購入はこちら」「レビューを確認」のページ内リンクを設置したところ、クリック率が高く、ページ滞在時間が向上し、CVRの約2倍向上に貢献しました。
典型的な読み疲れ(スクロール疲れ)のパターンです。ページ離脱を防ぐためにはページをコンパクトに短くするという方法以外にも、このような別の情報へのショートカットを提供するという方法もあります。
実例②:ECサイトトップページMV(デッドクリックの検出)
あるECサイトのトップページで、メインビジュアルのスライドショーに多くのデッドクリックが検出されました。
調査するとスライドショーのクリックエリアが画像の一部にしか設定されておらず、画像全体がクリックできると思っているユーザーが多くいたことがわかりました。
メインビジュアル全体にクリックエリアを変更したところ、デッドクリック問題が解消されエンゲージメント率が向上しました。
実例③:ECサイトカテゴリー一覧(クリック率の発見)
あるECサイトのカテゴリー一覧ページで、ページ下部に配置されていたパンくずリストのクリック率が7%強あることを発見しました。
一般的にパンくずリストはページ上部に配置されることが多いですが、このサイトでは下部に配置されていました。
クリック率の高さからユーザーがサイト内を回遊するためにパンくずリストを積極的に使っていることが判明し、上部への配置転換を実施しました。
結果としてクリック率が12%弱に向上し、サイト内回遊の改善に貢献しました。
また、ぱんクズリストを使わなければならない理由を検討し、ボトムナビゲーションの設置&コンテンツエリアの導線の再整備を行いました。
ヒートマップだけではわからないこと
ヒートマップは強力なツールですが、単体では把握できないこともあります。
「なぜそこをクリックしたのか」の意図
ヒートマップはユーザーの行動を可視化できますが、その行動の背景にある意図まではわかりません。
デッドクリックが多い箇所を発見しても「なぜクリックしようとしたのか」はヒートマップだけでは判断できません。セッション録画と組み合わせて文脈を想像することが重要です。
流入経路別の行動の違い
検索から来たユーザーとSNSから来たユーザーでは、ページ内の行動パターンが異なることがあります。ヒートマップ単体では全ユーザーが混在して表示されるため、GA4と連携させて流入経路別に絞り込むことで初めて見えてくる情報があります。
GA4とヒートマップの組み合わせ方については、別記事で詳しく解説しています。

まとめ
ヒートマップはスクロール深度だけでなく、クリック率・デッドクリック・クリックエリアなど多くの情報を把握できるツールです。
「なんとなく入れている」という状態から、今回ご紹介した視点で分析するだけで改善のヒントが見つかりやすくなります。
Microsoft Clarityは無料で導入できるので、まだ使っていない方はまず入れてみることをおすすめします。
SIBLABではGA4×ヒートマップを組み合わせたアクセス解析サービスを提供しています。「数字は見ているけど改善につながらない」とお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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