
「このページは必要か?」
ECサイトを積極的に運営していると、どうしたってページは増えていく傾向にあります。
ECサイト管理者さんは一定のボリュームになったタイミングで「果たしてこのページは必要なのか?」と疑問に思うこともあるかと思います。
感覚で判断してページを削除してしまうと、実は売上に貢献していたページを失うリスクがあります。
逆に貢献していないページを放置し続けると、無害どころか売上減退の要因を残し続けるリスクさえあります。
GA4のデータを使って売上への貢献度を可視化することで、改善すべきページと整理すべきページを論理的に正しく見極めることができます。
この記事ではGA4を使って「流入」「売上貢献」の2軸でECサイトに精鋭ページのみを残し、精鋭ページを育てる方法論を記載します。
ページの2つの評価軸とは
ページの評価軸は「売上貢献」と「流入貢献」の2つです。
売上貢献軸:そのページが直接・間接的にコンバージョン(購入)に繋がっているかどうか。
流入貢献軸:検索・広告・SNSなどからの入口(ランディングページ)になっているかどうか。
この2軸で分類すると、ページは以下の4パターンに分けられます。

この分類をGA4のデータを使って行うのがこの記事の目的です。
評価しないページを放置するデメリット
判断を先送りにしてページを放置し続けることには、以下のデメリットがあります。
クロールバジェットの無駄遣い
Googleがサイトを巡回できる量には上限があります。貢献度の低いページが大量にあると、重要な商品ページや新着ページへのクロール回数が減り、インデックスされにくくなります。
サイト全体の評価への影響
低品質・薄いコンテンツのページが多いサイトはGoogleからの評価が下がる可能性があります。1ページの問題がサイト全体の評価に波及するリスクがあります。
離脱を助長させるページによる回遊率の低下
意図しない離脱率の高いページを改善もしくは削除せず放置していると、サイト全体の回遊率の低下、CVRの低下を助長させてしまいます。
改善すべきページが埋もれる
貢献度の低いページが多いと、本当に改善すべきページを見落としやすくなります。データのノイズが増えることで正しい判断が難しくなります。
まずGA4の設定を確認する
ページの貢献度を正しく判断するためには、GA4が正しく計測できている状態が前提です。分析を始める前に以下を確認してください。
eコマース計測が有効になっているか
GA4の管理画面 → データストリーム → ウェブストリームの詳細 → 拡張計測機能で「eコマース」が有効になっているか確認します。ただしGA4標準のeコマース計測だけでは不十分なケースが多く、GTM(Googleタグマネージャー)を使ったカスタム実装が必要な場合があります。
コンバージョンイベントが正しく設定されているか
GA4の「レポート → エンゲージメント → コンバージョン」でpurchaseイベントが計測されているか確認します。購入完了ページへのアクセスがコンバージョンとして記録されていない場合、ページの貢献度を正しく評価できません。
購入ファネルの各ステップが計測できているか
商品詳細ページの閲覧(view_item)・カートへの追加(add_to_cart)・購入完了(purchase)の各ステップが計測できているかを確認します。これらが計測できていると、どのステップで離脱しているかを把握できます。
設定に不安がある場合は分析を始める前に計測の見直しをおすすめします。
正しく計測できていないデータをもとに判断すると、誤った結論に至るリスクがあります。
売上貢献軸の確認方法
「ページとスクリーン」レポートで確認する
GA4の「レポート → エンゲージメント → ページとスクリーン」を開きます。右上の「指標を追加」からコンバージョン数やセッションのコンバージョン率を追加することで、ページ別のコンバージョン貢献度を確認できます。
アシストコンバージョンを確認する
GA4の「広告 → アトリビューション → コンバージョン経路」を見ると、最終的な購入に至るまでにどのページが関与していたかを確認できます。
直接コンバージョン数が少なくても、アシストとして機能しているページは削除すべきではありません。
ブランドストーリーページやサイズガイドページは直接購入に繋がらないものの、購入前に多く閲覧されるページとして重要な役割を果たしていることがあります。
アシストコンバージョンを確認せずに削除してしまうと、売上に影響が出るリスクがあります。
流入貢献軸の確認方法
ランディングページレポートで確認する
GA4の「レポート → エンゲージメント → ランディングページ」を開きます。
ここで各ページへの流入セッション数を確認できます。流入セッションが多いページは検索・広告などからの入口として機能しているページです。
Search Consoleと組み合わせる
GA4だけでは「どのキーワードで流入しているか」がわかりません。
Search ConsoleのSearch Consoleレポートと組み合わせることで、流入キーワードと表示回数・クリック率を確認できます。
表示回数はあるのにクリック率が低いページはタイトル・メタディスクリプションの改善が有効です。
4パターン別の対処法
① 流入あり・売上貢献あり → 維持・強化
サイトの中核を担う最重要ページです。定期的にコンテンツを更新して品質を維持しましょう。競合との差別化を意識したコンテンツ強化も有効です。
② 流入あり・売上貢献なし → 改善対象
集客はできているのに購入に繋がっていない状態です。コンテンツ・導線・CTAの見直しが最優先です。ヒートマップを使って離脱ポイントを特定してから改善策を検討してください。
実例として、あるECサイトの商品詳細ページでGA4のデータを見るとコンバージョン率が低い状態が続いていました。ヒートマップで確認すると、ページ上部にあるモデル着用写真付近で離脱が集中していることが判明しました。該当の写真を削除したところ離脱率が改善し、CVRの向上に繋がりました。
③ 流入なし・売上貢献あり → 内部リンク強化
購入前に閲覧されることが多い重要ページです。検索流入がない場合は内部リンクを増やして回遊を促しましょう。SEO強化で流入を増やすことも検討します。
④ 流入なし・売上貢献なし → 削除またはnoindex検討
存在価値が低いページです。ただし削除の判断は慎重に行う必要があります。SEO上の評価が蓄積されているページを安易に削除するとサイト全体に影響が出ることがあります。まずnoindexで様子を見てから削除を判断する方が安全です。
ヒートマップと組み合わせると精度が上がる
GA4で「このページでコンバージョンが取れていない」とわかったとしても、その原因まではGA4だけでは特定できないことがあります。
ヒートマップと組み合わせることで、原因の特定精度が上がります。
特に②の「流入あり・売上貢献なし」のページはヒートマップとの組み合わせが最も効果的です。
GA4で問題のあるページを特定し、ヒートマップで「どこで・なぜ離脱しているか」を確認することで、改善の精度が大きく上がります。
GA4とヒートマップの組み合わせ方については、別記事で詳しく解説しています。

まとめ
ECサイトのページを「必要か不要か」で判断する際、感覚ではなく「流入貢献」と「売上貢献」の2軸でデータを根拠に判断することが重要です。
直接コンバージョンに繋がっていないページでも、購入経路でのアシストや内部リンクとしての価値があるケースがあるため、一つの指標だけで判断することは避けてください。
大事なのは「意味がないページ」は「売上を阻害する害悪なページ」かもしれないという目で見ることです。
まずGA4の設定を確認し、売上貢献軸・流入貢献軸の2つの視点でページを分類することから始めてみてください。
株式会社SIBLABではECサイトの売上アップのためにアクセス解析・改善施策を提供しています。
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